2017/12/19

12月17日「空家対策について」

人口減少は、日本がすでに直面している最も深刻な問題である。
わが国の人口は2050年には約9,700万人と1億人を大きく割り込むと見込まれる。
人口減少がもたらす社会問題の1つが空家問題といえる。
人口が減れば、当然住宅需要は減る。その結果すでに存在する住宅が空家化していくことになる。
特に、今後は住宅需要の高い若者世代が減少していくのだから、空家問題は深刻になる一方である。若者世代は親の扶養で手一杯になり、住宅のリフォームまでお金がまわらず、空き家はさらに老朽化し危険な状態になる、「特定空家」化している。
 さらには今後、相続される遺産のうち不動産については取得を希望する者がおらず、管理者が不明となり放置されて、この面からも空き家は増えると言える。

 このような情勢にかんがみて、「空家対策特措法」が平成27年に施行された。

この法律には、国、県、市の役割が規定されている。中でも対策の主役は、市町村となる。国は市長村に対して、財政上、税制上の支援をしたり、基本方針やガイドラインを定めて、主体となる市町村の実務をリードする。
 市町村の取組は、大きく(1)空家防止 (2)空家活用 (3)空家撤去 となる。
具体的には、法6条で「空家等対策計画」7条で協議会、9条で調査などが定められている。6条の空家等対策計画は必須である。
計画策定の為に、7条の協議会を組織した方がよいと考える。
対象となる空家は地域の事情によって異なってくる。サラリーマン居住地域なら、マンションなども対象となるし、農村なら農家住宅が対象となる。
また、計画に是非盛り込むべきものに、空家の所有者等からの相続に適切に対応できるようにする体制の構築である。この相続体制には、法律家、建築専門家などに参画してもらうべきである。
それだけでなく、建築、景観、まちづくり、税務、消防、防災、環境、上下水道など、幅広くかかわりワンストップで対応することが重要である。

空家について最も大切な取り組みは、「空家バンク」などによって、情報を広く集め、発信する仕組みづくりである。

これによって、全国から入居者、購入者をつのり、移住、定住者を増やせば、人口増加につながる。この空家バンクの提供する情報の中には、自治体や国による助成のメニューや空家所在地の特徴などが書き込まれていれば尚良い。
特に広い家を持て余している人と、もっと広い家に住みたい人とのマッチングを図る「住み替え支援制度」は重要であろう。
他方、空家空地を自治体自らが公共目的に利活用することも考えられる。
 地域の集会所、サロン、農村宿泊体験施設、市民農園、ポケットパークなどが考えられる。人口減少と空家問題はまさに表裏一体である。
私たちが国会でつくった法律を活かして、自治体で地域の実情にあった適切な対策が具体的に進むことを期待したい。

 

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