2018/4/19

4月19日地域まるごとケアとは

2018年

人口5,400人、高齢化率35%超の滋賀県東近江市永源寺地域で診療所を開設している花戸貴司先生のお話を聞きました。

訪問診療における医師の役割は、病院でのものとは全く違う。病院では病気を治すことだけを考えればよいが、訪問診療では移動、着替え、排せつ、食事など生活全般を支援しなければならない。
在宅で生活を支えるには医師だけではなく看護師、薬剤師、歯科医師、栄養士、看護スタッフ、民生委員、警察、消防、家族などまで巻き込んだ多様な職種の連携が必要となる。

これらの専門職が情報交換の会議を定期的に開くなど、お互い顔の見える関係性を構築しなければならない。一人の患者さんに対して、誰かが何かを気づいたらすぐに連絡を取り合えるようにする。この様な地域コミュニティー全体での支え合いが、国が提唱している「医療と介護の連携による地域包括ケア」からさらに進化した「地域まるごとケア」と呼べるものである。

この様な地域まるごとケアの結果、東近江市永源寺地域では約50%の人が在宅で療養生活を送っている。これは全国平均の18%よりはるかに高い数字といえる。
ここから見えてくるのは、高齢者に対しては医療よりも生活支援が重要だということではないだろうか。目の前の病気だけを見るのではなく、当事者本人の生活や人生に寄り添うということである。

次に、東京の訪問看護師 秋山正子さんのお話を聞きました。
多死社会において「よい看取り」を選ぶ人が増えている。住み慣れた自宅で最期を迎えるためにも「地域まるごとケア」の発想は重要である。
減子多老社会に於いては働き盛り世代が子育てと共に夫婦ともの老親の介護の負担がのしかかってくるダブルケアの時代でもある。仕事・子育て・介護の負担が同時に押し寄せてくる。この時、何でも相談できるのが東京新宿区で始まった「暮らしの相談室」なのである。

ダブルケアで悩む人と地域とを結ぶのが「暮らしの保健室」や「暮らしの相談室」と呼ばれるものである。これらの中核となっているのが看護師であり、訪問看護と並んでやはり看護師が在宅医療の要なのである。

 

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