2017/6/12

「発達障害者支援法」改正

発達障がいをもつ方一人ひとりの生活を支援するために

平成28年8月1日に「発達障害者支援法」が改正、施行されました。改正の3つのポイントとしてあげられるのが【ライフステージを通じた切れ目のない支援】【家族なども含めた、きめ細かな支援】【地域の身近な場所で受けられる支援】です。
法律の根底には「国民のみなさん誰一人をとっても、障がいの有無によって分け隔てられることがないように」「誰もがその人らしさを尊重しあいながら、共に生きる社会の実現に役立つように」という願いが込められています。

ワーキングチームの一員として法改正に尽力

発達障がいは、近年新しく認識された障がいです。広く社会に知られるようになり、周りから理解されづらかった行動が、実は発達障がいによるものだったと分かることも増えてきました。
そうした中で生まれてきた変化や要望を受けて法律を改正するために、関係団体・現場の支援者・有識者などのみなさまと幅広く意見交換が行われました。こうした意見を検討し、法案として具体化するためにつくられたのが、議員3人による実務者ワーキングチームです。

3人の実務者ワーキングチーム
3人の実務者ワーキングチーム

私はそのうちの1人として丁寧に論点を整理し、議論を重ねました。その中で、発達障がいをもつ方が生活を営む上で障壁となる制度や慣行、その他一切のものの除去や、個々の発達障がいの特性には違いがあることなどを踏まえて法案を作成。選挙や国会の会期が迫って与党と野党の対決が深まる状況で、議員立法として通したのです。ここが、議員として一番お役に立てたと思うところです。

中根やすひろが法改正へかける思い

この取り組みを通じて、つねに意識していたことがあります。それは発達障がいをおもちの当事者の方々やそのご家族の「生きづらさ」のようなものを、この法律によって個性とか特性とか、あるいは多様性という捉え方で社会が考えてもらいたいという想いです。それはつまり、社会がその「生きづらさ」を「強み」に変えていけるように後押ししたいということでもあります。
また親をはじめとするご家族のみなさんが、発達障がいを肯定的に捉えられる後押しができる法律でありたいとも思っています。これは障がいをもった子どもの受容が、親にとってはとても大きなハードルになるという背景があるからです。
私はこの改正発達障害者支援法を活用することで、切れ目のない支援を西三河地域から実現したいと考えています。そのために現場のみなさんの声をお聴きし、条例の整備などを進めてまいります。

本の紹介『改正発達障害者支援法の解説~正しい理解と支援の拡大を目指して~』

今回の改正をめぐって、さまざまな立場の方たちが関わってきました。そこで、座談会を通じて法案成立の経過や思いなどを収録した本『改正発達障害者支援法の解説~正しい理解と支援の拡大を目指して~』が出版されています。私もワーキングチームのひとりとして、上記のことを含めて思いを述べております。発達障がいとは何かや具体的な取り組み、発達障害者支援法の逐条解説なども掲載されていますので、どうぞご一読ください。

『改正発達障害者支援法の解説~正しい理解と支援の拡大を目指して~』
編著:発達障害の支援を考える議員連盟
発行:株式会社ぎょうせい
発行年:2017年
▼ぎょうせいオンライン 当該ページ
https://shop.gyosei.jp/products/detail/9326

ホームへ先頭へ前へ戻る