2024/6/30
中根康浩の政治を読み解くヒント
わかりにくい、というところを中心に、勝手に整理してみました
最近、市内に目立つ変化が生まれてきて、なんとなく中根市政が見えてきたような気がします。それでも中根市政はちょっとわかりにくいんじゃないかと思うんですよね。ということで、勝手に「このあたりがポイントかも」ということを並べてみました。
最後には、日本の地方行政の基本である「二元代表制」の説明も載せました。ちょっと長いんですが、ぜひとも目を通してみてください。中根が大事にしている原理原則のひとつなので。
取り組みのスパンが長い
例えば阿知和のスマートインターチェンジ。やっと形になってきましたが、取り組みは国会議員の頃から始めていました。名鉄東岡崎駅前の再開発はもっと以前からの課題です。こんな風にとにかくスパンが長い。その間ずーっと岡崎のことを考えて、いろんな種を蒔いてきました。今も未来に向けて種を蒔いてます。
他の都市のことにも詳しい
国政にいたからか、視野が広く他都市のことにも目配りができてます。FEC自給圏構想で、とにかくCのケアが多いのも、近隣の市町村や同程度の街と比べて、岡崎のCがとっても行き届いていないから。実際にそれを理由に転出してしまうケースあるんです。魅力があれば自然に止まりますよね。
バトンリレーの一員
いつだったか「バトンリレーの走者のような」と、自分のことを表現していたことがあります。人の寿命より街の歴史はずっと長く、その時々に、政(まつりごと)を担う人がいて、そのバトンが受け継がれて今があります。だからこそ先人の取り組みを活かして、未来につなげるをことを考えているのでしょう。
良いことは引き継ぐ
長年市政を見てきたことで「市長が変わるたびにガラッと変わる」ことにも気づいていました。リレーの一人と思っているからか、自分の代だけ良ければいいという感覚がないのでしょう、良いことはそのまま引き継いで、どんどん形にしています。ある意味、当たり前の事なんだけどね。
当たり前を大事にする
当たり前続きで言うと、何かをする前にちゃんとリサーチします。市民から預かった税金だから、使うにも慎重であるべきです。当たり前なコトって、そもそも大切すぎるほど大切だから当たり前なんですが、このことはとかく忘れられがち。特に「劇場型」の政治では、本当に大切なことよりも「ちょっと気の利いた新しい視点」がもてはやされたりします。これは選ぶ側の課題でもあると思っています。
市民の声を聴きたがる
これも当たり前の話ですが、市政の基本は市民のニーズに応えることです。だから市民の声を聴くのは当たり前。そもそも市長になる前に、2年以上かけて10万人に会ってるし、市長になった後もホットミーティングなどの機会づくりもやっていました。それでも足らずにお出かけミーティングまでやってます。
解決したらもっと活かす
ニーズに応えて施策を実現すると、それも活かそうとします。つまり、解決してオシマイではありません。例えば障がいを持つお子さんを預かる施策で、専門的な知識や技能を持った人材と場所を用意します。そのうえで健常なお子さんも預かります。それだけの能力があるから当然できます。そして新しい広がりが生まれます。
波及効果を思い描く
繋がって広がるという点で、東西南北中での拠点整備は真骨頂かもしれません。それぞれの取り組みはバラバラに見えますが、それらが整った先には、隙間なくニーズが満たされた新しい岡崎の姿が見えてきます。新たな雇用と消費機会の創出、移動の容易さ、年代毎の満足感。こうした重なりの連なりが好循環をつくっていきます。
正しくリアリストである
熱いハートは持ってますが、それだけじゃありません。例えば最近の政策的なトレンドのひとつに、給食費の無償化がありますが、安直に飛びつく印象はありません。もし無償化の代償として品質が下がっては本末転倒です。栄養価をしっかり守れるかなど、ちゃんとした検討が必要ですよね。そういう点でしっかり現実を見つめて、舵取りをしているなって思います。
学び続けている
今後の方針として打ち出した「FEC自給圏構想」は、経済評論家の内橋克人氏が提唱した考え方。そして内橋氏の考えのベースには、経済学者の宇沢弘文が提唱した「社会的共通資本」があります。いずれも弱肉強食の市場原理至上主義ではなく、人と人が共生する経済の基盤です。市長になって最初にやった「水道民営化阻止」もこの一部かなと。こうしたアカデミックなことも学び続けてるみたいです。
ステレオタイプじゃない
政治家に対するイメージって、どんな感じでしょうか。表向きは奇麗なことを言って、裏ではドロドロな感でしょうか。メディアは権力の監視役として、そういう前提でもの申すことが基本ですが、現実がそんな人ばかり困ってしまいます。中根がどうなのかは、皆さんの判断に委ねます。どうかまっさらな目で見てください。
令和6年度の予算について
中根市政の今後を、もっとも端的に表しているのが、令和6年度の予算です。具体的な内容は市のホームページで公開されています。家康公にちなんだ形で、政策の全体を説明した資料もあります。とにかくわかりやすくしようと頑張っているようです。リアルな政策の今をぜひご覧ください。
基盤としての二元代表制
ちょっとボリューミーですが、岡崎市政の基本の基本「二元代表制」を説明してみます。これは中根市政を読み解くうえで、とても大切な基礎知識なんですが、さらっと書けるレベルの話ではありません。でも中根はこれをとても尊重しているし、日本の地方行政の基本でもあります。ひとまず参考に、ということでご覧ください。
市長と議会が二つの代表
二元というのは、市長と議会のこと。いずれも市民によって選ばれますが、主な役割が違います。
市長は執行する
まず、市長の側は「執行機関」といって、実際に市政を執り行う立場です。具体的には、まず計画を立てて議案としてまとめ、その承認を得て施策として実施します。ポイントは議案の提出と実施です。ただし実施には承認とチェックがついてます。そうしないとやりたい放題になってしまうので。
議会は議決する
この承認とチェックをするのが議会です。市には様々な考えを持った人たちがいます。その皆さんが選んだ複数の議員さんが議会という場で、執行機関から出された議案を揉みます。賛成の人もいれば反対の人もいて、揉まれることでバランスがとれていきます。この議会を「議決機関」と呼びます。
両方で調度よく
現実の暮らしには、臨機応変な対応と安定性の両方が必要で、それを実現するために、長い歴史を経て生み出されたのが二元代表制です。ここまでの流れとしては、まずシンプルに「市長が議案を提出し」「議会が審議し」「議決されたら市長が実施する」と理解してみてはいかがでしょうか。
提出と作成は別
そのうえで一つフォローを。二元代表制の形式として、議案は市長から出されますが、議案そのものは市長だけが考えるわけではありません。政治家である市議さんたちによる発案もあれば、市民や行政機関の声や署名、提案書などから生まれるものもあります。つまり「議案の提出」と「議案作り」は別の話ということです。
市役所は執行機関
この議案作りの一翼を担っているのが、執行機関の最大の組織である市役所です。議案には様式があって、目的や現状説明、具体的な計画や予算に加え、法的な側面や裏付けなども必要です。実務に当たるのは各担当部署で、まとめられたものは『議案書』としてPDF化され公開されています。
まとめ
議案には、さまざまな人達の考えが含まれています。それが議会で審議され、ときに修正なども加わります。承認された議案は執行機関によって実施されます。執行のトップは市長で、実務を担うのは市役所など行政機関の各部門です。そして実施過程も結果も、議会でチェックされます。
イメージしてみて!
このようにして、スタートからゴールまで、二つの代表によって市政は進められています。市長は、その気になれば、もっとも議案を出しやすい立場にあります。中根を見ていると、その立場を上手に活かしていると思います。今後、市政を考える際のイメージ作りに役立てていただければ幸いです。